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プレゼンテーション+ディスカッション「”映画祭”の時代」:③ひろしまアニメーションシーズン

REPORTS
2023年3月23日

「ひろしま国際平和文化祭」のメディア芸術部門のメイン事業として、2022年8月に第一回が開催された「ひろしまアニメーションシーズン」。アーティスティックディレクターを務める宮﨑しずかさんに、始まったばかりの映画祭ついてお話いただきました。

ひろしまアニメーションシーズン2022

全国コミュニティシネマ会議2022イン盛岡(2022年11月18日/岩手県公会堂)
プレゼンテーション+ディスカッション「”映画祭”の時代」より

宮﨑しずか(アニメーション作家/ひろしまアニメーションシーズン アーティスティックディレクター)

ひろしまアニメーションシーズン2022 トレーラー
編集・監督:山村浩二、音楽:冷水ひとみ、アニメーション:マフブーベフ・カライ、宮﨑しずか、矢野ほなみ、是恒 さくら、宮嶋龍太郎、ナタ・メトルーク、山村浩二、プロデュース:土居伸彰、企画:ひろしまアニメーションシーズン

「ひろしまアニメーションシーズン」は、今年(2022年)新しく始まった国際アニメーション映画祭です。36年間続けられてきた「広島国際アニメーションフェスティバル」が2020年に終了し、それが生まれ変わった形で音楽(ひろしまミュージックセッション)とメディア芸術(ひろしまアニメーションシーズン)を中核に据えたイベント「ひろしま国際平和文化祭」が始まりました。ひろしまアニメーションシーズンはメディア芸術部門のメイン企画に位置付けられています。アニメーションの制作・配給を行う「ニューディアー」代表の土居伸彰さんが映画祭のプロデューサーを務め、アーティスティックディレクターはアニメーション作家の山村浩二さん、そして私の2人が担当しています。

アーティスティックディレクター2名とコンペティションの選考委員2名、映画祭が招聘したレジデンス作家3名が作った映画祭のトレーラーをご覧ください。

ひろしまアニメーションシーズンには、広島国際アニメーションフェスティバルが培ってきた国際的なアニメーションの祭典としての文化を継承しつつも、いかに地域の人々に参加してもらうかということが課題として課せられました。世界のアニメーション文化と地域とが結びつき、アニメーション映画祭を通じて広島の「文化のインフラ」が整備される――映画祭がそのプラットフォームとして機能するような仕組み作りを目指し、世界中の応募作品からグランプリなどを決める「コンペティション」と環太平洋・アジアのアニメーション界に貢献した人物を讃える「アワード」といった専門的なプログラムに加え、アニメーションと地域の教育を結びつける「アカデミー」という3本の柱を立てて映画祭を組み立てることになりました。

ひろしまアニメーションシーズンHP「ひろしまアニメーションシーズンについて」(https://animation.hiroshimafest.org/festival/)スクリーンショット

コンペティション

現在、アニメーション映画祭のシーンは、フランスの「アヌシー・アニメーションフェスティバル」が商業的にも芸術的にも成功を収め、圧倒的に強い存在となっています。それを中心に、従来のアニメーション映画祭のコンペティションはヨーロッパ主流の価値観で評価されがちで、日本やアジアの作品が正当に評価されているとは言いづらい状況がありました。そこで私たちは、広島の歴史的な経緯を考え、アメリカも含む環太平洋・アジア地域にフォーカスを当て、その才能の発掘と評価を試みる「環太平洋・アジアコンペティション」をメインに据えました。一方、全世界対象のコンペも、作品のジャンルごとに5つのカテゴリに分けて競う「ワールド・コンペティション」として設定しました。こちらのコンペは、短編と長編を分けずに競い合うという点でも珍しいものとなっています。

ワールド・コンペは以下の5つのカテゴリに分けて審査を行いました。

  • 寓話の現在:主にフィクション系の作品が対象
  • 社会への眼差し:ドキュメンタリーなど社会問題を扱う作品が対象
  • 物語の冒険:アニメーションならではのやり方でユニークな物語を語る作品が対象
  • 光の詩:ポエティックな表現を行う作品が対象
  • こどもたちのために:次世代を背負う子どもたちに観てほしい作品が対象

今回、環太平洋・アジアとワールド・コンペ合わせて86の国・地域より2,149作品(長編・短篇)の応募がありました。そのなかから、アーティスティックディレクター2名を含む選考委員4名は、最終審査に進む優秀作品54作品を選びました。

コンペはどうしても「玄人向け」で難しいという印象を与えがちですので、ジャンルごとにコンペを分けることで、新しい観客にとっても見やすくすることを試みました。また、抽象作品・実験作品、子ども向け作品はなかなか映画祭の大きな賞を獲ることが難しいので、カテゴリごとに審査員を置いて審査することにしました。審査員はアニメーションの専門家に限定せず、アニメーションを「文化」のなかに位置づけようと試みました。選考委員にも審査員にも審査後の座談会に参加してもらい、公式ライターによってブログやカタログにその過程をまとめました。そうすることで、審査に透明性を持たせ、観客の見る目を肥やし、未来の映像作品を生み出すベースとなるようにしています。

グランプリは、様々な審査員が選んだコンペごとの最優秀作品や観客賞など34の受賞作品の中から1作品をアーティスティックディレクター2名が選出するというユニークな方法で決定しました。今年はスイスのジョルジュ・シュヴィッツゲーベル監督の『ダーウィンの手記』が受賞しました。

『ダーウィンの手記』

左より、『骨』、『パニック・イン・ザ・ヴィレッジ サマー・ホリデー』、『半島の鳥』

ひろしまアニメーションシーズン2022
受賞作品一覧

グランプリ  ダーウィンの手記

環太平洋・アジアコンペティション
最優秀賞  
フローランス・ミアイユ賞  半島の鳥
クリス・ロビンソン賞  春分
謝文明賞  

ワールド・コンペティション
寓話の現在
カテゴリ賞  皮膜
アーサー・ビナード賞  とあるイギリス人アリ食い男の告白
世武裕子賞  山の中で
宮﨑しずか賞  洋菓子屋の王子

社会への眼差し
カテゴリ賞  9歳のサルビア
杉野希妃賞  喪失の家
藤岡朝子賞  おなかに感じるあの感覚
矢野ほなみ賞  ママ、犬はどうしたの?

物語の冒険
カテゴリ賞  ダーウィンの手記
田中泯賞  目の見えない作家
ニヘイサリナ賞  ミニミニポッケの大きな家で
原田裕規賞  ボクのパパの憎っくきカメラ

光の詩
カテゴリ賞  群島
馬定延賞  インターミッション
真鍋大度賞  時計回り
山村浩二賞  群体(ズーン)

こどもたちのために
カテゴリ賞  パニック・イン・ザ・ヴィレッジ サマー・ホリデー
しりあがり寿賞  スピニング
広松由希子賞  ミランダ!恋に落ちる方法
宮嶋龍太郎賞  自然なお話

長編審査員賞  森での出来事

ひろしまチョイス賞  パニック・イン・ザ・ヴィレッジ サマー・ホリデー

HAC賞  パニック・イン・ザ・ヴィレッジ サマー・ホリデー

観客賞
環太平洋・アジアコンペティション  半島の鳥
寓話の現在  皮膜
社会への眼差し  大切なもの
物語の冒険  ダーウィンの手記
光の詩  群体(ズーン)
こどもたちのために  パニック・イン・ザ・ヴィレッジ サマー・ホリデー

アワード

アワードは、環太平洋・アジアのアニメーション界に貢献した人物や団体を讃え、顕彰する「ゴールデン・カープスター」という賞を設けました。(「カープスター」というのは、山村浩二さんがデザインしたひろしまアニメーションシーズンのマスコットキャラクターで、広島市民にとって馴染みの深い「鯉」と、きらめく星をあわせたキャラクターです。)

映画祭では、芸術性やメッセージ性に強く寄った作品や商業的には成功しにくい作品が多く上映されます。それはとても重要なことですが、一般の人にはなじみのない作品がほとんどで、市民が置き去りになってしまうという面もあります。「ゴールデン・カープスター」は、娯楽的な作品やSNSで発表されるような作品などまで、世界の隅々までアニメーション界全体をリサーチし、その貢献者を表彰するというもので、個人に限らず団体・組織も対象で、制作に関わるすべての人にスポットを当てて授賞者を選定します。様々な分野の専門家からなるリサーチチームによる資料、事務局が依頼した環太平洋・アジア地域の推薦委員からの推薦リストなどをまとめて作られた推薦資料をふまえ、映画祭のプロデューサーとアーティスティックディレクター等からなる「ゴールデン・カープスター」選考委員会で受賞者(国内外から複数組)を決定します。

今年は、ソニー・ピクチャーズ アニメーションの長編&シリーズ部門のプレジデントで、ソニー・ピクチャーズ・アニメーションのラインナップにおけるすべての劇場用、連続、短編コンテンツの開発および製作を監督するクリスティン・ベルソン氏と、湯浅政明さんとチェ・ウニョンさんが2013年に設立した制作会社「サイエンスSARU」(『夜明け告げるルーのうた』(2017)、『夜は短し歩けよ乙女』(2017)、『DEVILMAN crybaby』(2018)、『映像研には手を出すな!』(2020)、『犬王』(2022)など)それに、国際的に注目を集める台湾のアニメーション作家の謝文明氏、中東におけるドキュメンタリー、アニメーション、実験映画の制作、配給、プロモーションの中心的な役割を担うイランの「ドキュメンタリー&エクスペリメンタル・フィルム・センター(DEFC)」、中国のアニメーション作家、研究者、キュレーターがキュレーションするアニメーションのイベント「Feinaki Beijing Animation Week」、映像作家の水尻自子氏に授賞しました。

ゴールデン・カープスター受賞者(左から):クリスティン・ベルソン氏、サイエンスSARU、謝文明氏、ドキュメンタリー&エクスペリメンタル・フィルム・センター(DEFC)、Feinaki Beijing Animation Week、水尻自子氏

アワードの創設は、制作者に未来の創作の活力を与え、観客の客層を広げることを目的とし、市民にとっては、広島がその場であるという“シビックプライド”を醸成し、街全体の熱量を上げていこうという意図もありました。映画祭では、受賞者たちに関する特集プログラムが組まれ、レアなトークセッションには全国から多くの観客が集まりました。サイエンスSARUの『平家物語』のトーク付き上映では、山田尚子監督とともに、広島出身の脚本家吉田玲子さんや背景美術の久保友孝さんが登壇し、開場前から長蛇の列ができました。『犬王』の上映では大友良英さんなどの生演奏付き”狂騒”応援上映が行われて盛り上がり、水尻自子監督のレクチャーも整理券を出すほどの盛況となりました。

ひろしまアニメーションシーズン2022
ゴールデンカープスター 受賞者一覧

クリスティン・ベルソン[アメリカ合衆国]

サイエンスSARU[日本]

謝文明(ジョー・シェー)[台湾]

Documentary and Experimental Film Center (DEFC)[イラン]

Feinaki Beijing Animation Week[中国]

水尻自子[日本]

特集上映など

映画祭では、「水」、「社会」、「音楽」といったテーマの特集上映を行い、様々な作品を上映するとともに、ジェンダー・アイデンティティとセクシュアリティをテーマに清水晶子さんや児玉美月さんをお招きしたトークセッションや、「誰もが参加しやすい映画祭を目指して:ハラスメント防止を考える」というテーマでフランスで「キープフェスティブ」の活動をしているルース・グロジャンさんを招いたシンポジウムなども行いました。

様々な会場

市内のあちこちで映画祭に参加することができるように、メイン会場(アステールプラザ)以外にもいくつかの会場を設けました。ミニシアター「横川シネマ」ではコンペ作品の上映や海外アニメーションの特集、「サロンシネマ」ではboidサウンド(爆音)アニメーション上映、広島市映像文化ライブラリーでは『白蛇伝』『風の谷のナウシカ』『火垂るの墓』といった所蔵アニメーション作品のフィルム上映も行いました。さらに、現代アートのギャラリー「gallery G」では最先端のアジアのメディアアートの展示を行いました。

アカデミー 教育プログラム

アカデミーは、アニメーションと教育を結びつけるプログラムで、大きく分けると「ひろしまアーティスト・イン・レジデンス」(H- AIR)と、アニメーションと教育を組み合わせた市民向けのプログラム「ひろしまアニメーションクラブ」があります。今年に入ってからは、半径30キロにわたる市内の様々な場所で、レジデンス作家や教育機関と協力して、実験的なアニメーション教育を年代別に実施しました。

H-AIR

アーティスト・イン・レジデンスではアメリカ在住ウクライナ出身の作家、イランの作家、広島県出身の日本人作家の3人のアーティストを招聘。アーティストは市内に約6ヶ月間滞在し、新作の制作と市民向けのワークショップを行いました。

ワークショップは「街かどアニメーション教室」という名前(三篠・皆賀・鈴張・城山の4つの地域で実施)で、レジデンス作家が市民とワークショップをして、最終的にできあがった映像を映画祭の各日のプログラム冒頭に流しました。公立の小中学校は指導要領にない項目を授業で取り扱うことが難しく、コラボ先を見つけるのに苦労しましたが、熱意のある美術の先生がレジデンス作家の滞在の記事を広報誌で見て声をかけてくれて、ウクライナ出身のナタ・メトルークとのコラボが実現。平和教育の一環として、中学校の体育館で講義し、美術部の活動の一環としてワークショップを開催しました。ワークショップは盛り上がりを見せ、最終的に全校生徒が参加する大作ができあがるという嬉しい出来事もありました。

「街かどアニメーション教室」以外にも、アーティストは色々な場所を訪問しました。障害をもつ小中学生が通う児童クラブや、不登校児童が通うふれあい教室でもワークショップやレクチャーを実施。市内の大学でも講義をしました。美術科の学生はアーティストとして生きていくことにとても不安を抱えているわけですが、アーティストたちの講演を通じて、ロールモデルを見つけることができたわけです。

ワークショップをやる際には、自分の得意技を教えるのではなく、広島でのリサーチを組み込む作家もいて、たとえばメトルークは市民と一緒に題材探しから始めて作品を作りました。公民館などでは乗り気な館長がいてくれるとコラボがしやすく、前フェスティバルから熱心にいろんなイベントを開催してくれる館長が声をかけてくれて、イランから来たマフブーベフ・カライはみささ公民館と鈴張児童館の2ヶ所でアニメーションワークショップを実施、作品を作りました。また、比治山大学の一角をレジデンス作家の作業場として提供しました。

ひろしまアニメーションクラブ

ひろしまアニメーションクラブでは、幼児から大人までの各年代に向けた市民教育プログラムを実施しました。

高校生の交流プログラム アルス・エレクトロニカ×HAS

世界最大のメディアアートの祭典「アルス・エレクトロニカ」とひろしまアニメーションシーズン(HAS)が共同で、基町高校で行ったプログラムでは、基町高校とオーストリアのヴォーグバートレオンフェルデンの高校生が交流しました。基町高校は進学校でもあり美術系のコースがある高校なのですが、海外に対して興味のある生徒も多く、積極的に英語で交流しました。その結果お互いに仲良くなり、秋から共同制作も始まっています。

国語教育×アニメーション 中学生向けのプログラム

中学生向けには国語教育でアニメーションを扱う教育プログラムを開発しました。マルチモーダルリテラシーを高める指導要領を早稲田大学の大学院生のチームと開発し、アニメーションの批評文を書く授業実践も行いました。受け入れてくれる公立中学を見つけることに苦労しましたが、私の所属する大学の付属中高で受け入れてもらえまして、比治山女子中学高等学校の国語の先生が早稲田大学で国語教育を学ぶ大学院生たちとともに指導案を開発しました。

幼児向けプログラム

幼児向けには「サニクリーンアカデミー」と比治山大学短期大学部美術科・幼児教育科、HASが共同開発した「ぴかぴかアート教室」を実施しました。幻燈をモチーフにしたぴかぴかランタンを開発して、光と影の世界、絵が動く体験をしました。

また、大人向けには街づくりを考えるために、アルス・エレクトロニカの小川秀明さんと、街の若い起業家たちがアートと街づくりについて話すイベントも、プレイベントとして行いました。

その他のプログラム

映画祭のプログラムの一環として、声優コースのある専門学校とコラボして、子ども向けプログラムで生吹き替え上映も行いました。

世界中から来場したコンペ作家を対象にした「エクスカーション」は広島市立大学の協力を得て実施。実は建築もかなり面白いものが揃っている広島市において代表的な建築物のひとつ「市営基町高層アパート」を訪れました。

コロナの状況ゆえ、来場を希望するすべての作家が広島に来れるわけではなかったので、入選作家からのメッセージ動画を集めて、比治山大学の学生が翻訳・編集し、YouTubeにアップするということも行いました。

今年のひろしまアニメーションシーズンは、初回でいろいろな苦労はありましたが、5日間で約1万9400人の参加を得ることができました。開催期間がちょうど新型コロナウイルスの第5波の拡大期と重なってしまったわりには、盛況に終わったのではないかと思います。次回は2年後に開催する予定です。広島といえば原爆、平和、そしてアニメーションと呼ばれるような映画祭を目指したいと思います。


以下、ディスカッションより

土田環:
とてもたくさんの賞があって、最終的にグランプリをアーティスティックディレクター2人が決めるというのは結構すごいことで、市民や周りのスタッフからいろいろ言われるんじゃないかと思いますが。


アーティスティックディレクターの権利みたいなものがこれだと決まったときには私自身もちょっと恐ろしいなと思いました。実際にやってみると、34の賞の作品の中には、この映画祭として表彰したい作品が含まれていて、複数の賞を受賞しているものもあれば観客賞だけを受賞しているものもあり、いくら私が好きだからと言っても「これにあげてしまうと反発が出るだろう」とか「人気があるからというだけでグランプリをあげるというのも映画祭としての役割を果たせないのではないか」とか、いろいろ考えざるを得ず、独裁的に「好きだからこれに決めた」というふうにはならないんです。それはやってみて初めてわかりました。

土田:
前身である広島国際アニメーションフェスティバルから新しい映画祭に変わっていく中で、どんなことに配慮してプログラムを決めていかれましたか。


ジャッジメントには必ず観客を入れるべきであろうという気持ちはいつもどこかに必ず持っています。やはりアニメーションの専門家だけで先細ってしまわないように、視野を広げる試みをしました。

土田:
ボランティアについてお話しいただけますか。


開催当日の会場スタッフにはほとんどボランティアの方がやっています。私が大学に勤めているので学生が動員されることもありますし、今年体制が変わってイベントの会社も入っているので、そこからもあります。実は前の映画祭のときのほうが、映画祭のボランティアを楽しみにして夏のスケジュールを調整していた人もたくさんいたのですが、今回、新しくボランティアを組織したので、ベテランのボランティアさんがあまりいなくて、新しくボランティアに来てくれた人たちは若くて単純にアニメーションに興味があるという感じです。その人たちには本当に単純な作業みたいなことをお願いすることが多いので、まだ始まったばかりですね。

土田:
教育プログラムについて、アニメーションを「つくる」ワークショップは多いと思いますが、鑑賞ワークショップも結構やられていますね。

宮﨑:
アニメーションの場合、ワークショップを行うことはそれほど難しくなくて、いろいろなところで手軽な感じで行われています。逆に、見る力を養うワークショップはかなり難しい。それで、国語の教育の中に入れられないかと考えてやってみたというところです。


 しずか

アニメーション作家/ひろしまアニメーションシーズン アーティスティックディレクター

全国コミュニティシネマ会議イン盛岡(2022年11月18日/岩手県公会堂)
プレゼンテーション+ディスカッションⅠ「“映画祭”の時代」

-出演者

志尾睦子[シネマテークたかさき/高崎映画祭][基調プレゼンテーション]
高橋大[盛岡〈映画の力〉プロジェクト]
クリストフ・ポスティック[リュサス国際ドキュメンタリー映画祭プログラムディレクター]
宮﨑しずか[アニメーション作家/ひろしまアニメーションシーズンアーティスティックディレクター]
司会:土田環[早稲田大学理工学部]
通訳:坂本安美[アンスティチュ・フランセ日本]

ひろしまアニメーションシーズンHP

全国コミュニティシネマ会議2022イン盛岡 プログラム概要

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