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【特集】映画で見る現代チベット/チベット映画特集

ミニシアター
  • 愛知県
開催期間:4月24日[土]~5月7日[金]

| 日 程 |  

2021年4月24日[土]~5月7日[金]


| 会 場 |  

名古屋シネマテーク


| 内容 |  

○現代チベット映画特集と銘打ってこれほどの傑作が集まることに驚かされる。本会期前週のアンコール上映『羊飼いと風船』のぺマ・ツェテン監督の旧2作品にはかつて映画館でキアロスタミやカネフスキーや空族を発見した時にも似た衝撃を覚えるだろうし、そのぺマ・ツェテン監督作品で圧倒的なカメラと巧緻な美術を担当したソンタルジャ自身の監督作4作品。巡礼、牧羊と映画の背景は限定された世界にもかかわらずなぜこのように多彩で緻密に人々の心情が紡がれるのだろうか。見逃せないゴールデンウイーク企画だ。

《上映作品》

ラモとガベ  

東チベットで生まれた世界最長の英雄叙事詩「ケサル大王」の物語に若い男女の運命を重ねて描くソンタルジャ監督最新作。日本プレミア上映。110分。

オールド・ドッグ 

北京の富裕層のチベタンマスティフ犬ブームによって村では牧羊犬泥棒が多発。老犬を自身の心の支えに生きる矍鑠とした老人と不甲斐のない息子。失ってはまた戻る無骨な犬と人の悲哀な関係、変わりゆく社会への抵抗を突きつける。第12回東京フィルメックスグランプリ。劇場初公開の必見作。88分。

③巡礼の約束  

ある理由から聖地ラサへ五体投地での巡礼に出た妻。その妻を心配して追う夫。妻と前夫との子で心を閉ざす少年。3人の旅と約束の重さを描く。上海国際映画祭審査員大賞・最優秀脚本賞受賞。109分。

陽に灼けた道 

過失で母を死なせてしまった青年ニマは聖地ラサへ巡礼の旅に出るが苦しみは消えない。帰り道、ニマは不思議な老人と出会う……。ソンタルジャ監督のデビュー作であり、数々の映画賞を受賞した。初公開。89分。

⑤タルロ 

孤児で学歴もないが際立った記憶力を持つ羊飼いタルロは警察から身分証明書を作るよう命じられ、保育中の子羊を抱いて町へ行く……。「サムソンとデリラ」のようにアイデンティティの痛みを持つ物語を、『オールド・ドッグ』にもみられるガラス越しのショット、谷に木霊す恋歌、孤独で壮大な牧羊生活を美しいモノクローム映像で見事に綴り上げる傑作。初公開。123分。

⑥草原の河 

広大な草原で農作と牧畜を営む若い家族。幼い娘はもうすぐ生まれる赤ん坊に母をとられてしまう不安を募らせ、父は中国改革後に出家した自分の父親を許せないままでいる。98分。

⑦ラサへの歩き方 

カム地方から聖地ラサ、カイラス山へ五体投地に出た11人の村人の困難の旅路を、実際の村人自身に重なる役を演じさせるという独特のスタイルで描くチャン・ヤン監督の大ヒット作品。118分。


| イベントURL |  

http://cineaste.jp/m/3100/3177.htm